。+:゚⋈根無草⋈:゚+。

28歳独身フリーター、竹ノ塚ツブ子。夢なし!目標なし!彼氏なし!実家暮らし!人生暇つぶし!

喫茶店で自転車を見おろす

禁煙74日目

[今日やったこと]
カウンセリングに行く。ノートまとめる。野球中継観る。
[今日の家事手伝い]
なし
[今日のダイエット]
なし
[今日の節約]
高い喫茶店はやめて半額ほどに抑える。金券ショップできっぷを買う。飲み物は薬局で買う。


カウンセリングに行ってきた。結局比較的元気なまま行ったけど、元気な方が話せる範囲が広がるということが分かったし、前回「これ意味あるのかな」と思ってたことが、やっぱり意味があるということが分かった。継続して通うことが今は大事だ。今は月に2回ペースだけど、再就職してからも、季節限定で通うことになるかもしれない。ゴールをどこに定めるか、自分の生活をどうしたいかによると言われたけど、どのラインが正常なのか、まだよく分かっていない。

茶店でノートをまとめながら、2階の窓から外を眺めた。新宿のビル群の一角なのだけど、ママチャリが何台も停めてある。この自転車の保有者はどこに住んでいるのだろう。新宿まで自転車で来られるということは、都心暮らしなのだろう。頭が田舎者なので、都心に住んでるというだけで相当な金持ちなのだと考えてしまう。だけど、停められている自転車は何の変哲もない普通のママチャリだったりする。サドルにビニール袋が被せてあるものもある。同じ型の自転車が、拝島駅前にも、赤羽駅前にも、国立駅前にも放置されてそうだ。
会田誠の作品に「37階のママチャリ」という絵画があったのをふと思い出した。
たまに、ミニベロやロードバイクに乗って颯爽と駆け抜けて行く人がいると、かっこいいなと思うのだけど、自転車って多くの人にとってただの移動手段だから、そんなに拘らないのだろう。車のように見栄とか張るものでもないし、乗り心地の良し悪しも大きく変わるものでもなさそうだ。そうすると、タワーマンションにママチャリが置かれることになるのである。
しばらく道路を眺めていたが、今日は暖かかったので半袖の人が多かった。特に外国人は真夏かと思うほど軽装の人が多い。今タンクトップを着てしまったら、8月どうするつもりなんだ。それにしても、外国人観光客というのをしばらく見ていない。オリンピックの時期に、新宿駅地下道や上野駅の天井に頭をぶつけている外国人を見るのがちょっと楽しみではあったのだけど、オリンピック中止の可能性が高まってきている気がする。
交通量の多い車道を、外国人がロードバイクで颯爽と走ってきた。イギリスやフランス系の白人で、長髪を後ろで束ねていた。中性的な体つきなので、2階からは男女どちらかは分からない。イヤホンをしている。こんな交通量のあるところでイヤホンしてたら危ないのでは。交差点で止まり、スマホをいじる。急に笑顔になり、誰かと話しているようだった。あまりにも輝かしい笑顔で、心を奪われた。信号が青に変わり、左手にスマホを持ったままその人はまた走り出した。夏を感じさせる陽気の昼下がり、半袖で都心を駆け抜けていく笑顔の外国人。道路交通法なんて細かいことはもう気にならない。とても良い風景だった。思えば最近、知らない人の笑顔なんてほとんど見ていない。他人の笑顔を見るだけでも、少し元気になれる気がする。待てよ。なぜ私はあの人が、笑顔だと分かったのだろう。口角を上げて、歯並びが綺麗で、それは、マスクをしてないから、分かったのではないか。あの人は、マスクをしていなかったのだ。
それに気づいたときには、もうその人の後ろ姿すらなかった。狐につままれた気分とはこのことか、と少し思った。