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28歳独身フリーター、竹ノ塚ツブ子。夢なし!目標なし!彼氏なし!実家暮らし!人生暇つぶし!

用はないけど家具屋に行く

近況報告
コロナは幸い後遺症らしいものは残らず、体力は順調に回復している。咳は頻繁に出るものの、音をあまり立てずに咳をする方法を身につけた。とは言え、レディースクリニックの診察を断られたり(急ぎでないので良いが)、電車や喫茶店で露骨に避けられると心にくるものがある。治ったばかりと考えれば、この上なく安全な人間なはずなのだが。

コロナで7月の予定がほぼ全て吹き飛んだため、この3連休も非常に暇である。
久々に、暇つぶしに地元のデカい家具屋に行ってみた。買うものは特にない。下見とかでもない。ただ単純に家具が見たいから家具屋に行った。
家具屋勤務の時は、他の家具屋に行くことは情報収集も兼ねていたし、同棲していた頃は将来のことを考えながら家具を見るのは楽しかった。家具屋も辞め、一生独身でいると決めた今、ファミリー向けの高級家具店に行く意味は全くない。しかもバスでひと山越えてまで。完全に趣味である。
土日に来たのは十数年ぶりで、ボーナス後ということもあり、値上がり前ということもあり、家族連れで賑わっていた。4人でダイニングテーブルを撫で回しながら「すごい!すべすべ!」と感動している家族もいれば、大きなソファで眠くなりかけている中年夫婦もいた。幸せそうな家族は見ていて微笑ましいけど、自分はその家族を作れる気がしないので寂しくもある。多少居心地が悪かったが、店がとんでもなく広いので気にしないでいられた。
ソファコーナーの店員の説明に聞き耳を立てたり、輸入カーペットを触って素材当てゲームをしたり(半分くらい当たる)、ウォーターベッドに座ってポヨンポヨンしたりなどしていた。一人で。ウォーターベッド、シングルなら50万あれば買えるらしいので、いつか欲しい。引っ越しの時は間違いなく大変だろうけど。
特に何も買うことはなく、バスに乗って山を越え、駅前まで戻り、ダイソーで何の色気もない収納ケースを買って帰った。家のリビングには雑に扱われてクッションの潰れた傷だらけのカリモクの椅子があり、自分の部屋には使いにくいという理由で枕元を破壊して改造した、カビだらけのフランスベッドがある。結局はそうなるのだ。クローゼットはライトオーク、テーブルはダークブラウン、床はミディアムブラウン、本棚はウォールナット。もうどうしようもない。家具の統一感の出し方や部屋を広く見せる方法は頭には入っているけど、現状の部屋は手のつけようがないので、その知識を活かすことはない。家具屋に行くのは本当に純粋に趣味のひとつになってしまったのだなと思う。
家具屋に勤めていたとき、「特に買う予定はないけど目の保養に来た」と高らかに宣言するお客さんに年に1人くらい遭遇していたけど、私は多分あれになるのだろう。